会社のCAE関係の講習を久々に受講した。
もう、充分おっさんで定年が目の前に見えてきた年齢になってしまった。
でもね、今の世の中歳をとっても昔みたいに椅子に座ってのんびりなんて事はないんだよね。
人員不足だし若手への技術伝承もなかなか進まないしで皆一人親方っぽい感じだ。
ここ10年ぐらいの自分の担当はフレームやエアフロー関係のCAE解析必須な業務。
フレーム強度解析自体は今までやってきた色んな担当でも必須だった。
ホント、CAE解析ってお気軽になった。
20代の頃はCAD端末でメッシュ切って頂点に対して解析条件を割り当ててホストコンピューターに
転送して翌日解析結果を入手という今じゃ考えられない状況だった。
そしてUNIXワークステーションで解析が手軽に出来るようになり・・・
その後、PCで更にお気軽にCAE解析が出来るようになった。
ただ、CAE解析結果をモデリングに反映して修正後再解析って流れはメンドーなんだよね。
ジェネレーティブデザイン
っで、定年が目の前に見えてきた今日この頃・・・
ジェネレーティブデザイン機能についての講習会の参加募集メールが届いた。
条件を設定すると解析結果を反映した形状を自動で生成してくれる便利そうな機能なので
使えるようになりたいなと思い申し込んだ。
有機的な形状が自動で生成される。
ジェネレーティブデザイン機能では加工条件を指定できるんだけど
最近の3Dプリンターによる量産部品製造を想定して加工方法を自在設定にすることができる。
切削加工をすると刃物の径などで形状制約が入るが自在設定ではそんなの無視してくれる。
もちろんメーカー勤務な自分なので
最近流行の3Dプリンター量産部品を想定した加工条件は自在設定で決まり。
必須形状、形状形成許可範囲
ジェネレーティブデザインといっても条件は人間が指示する。
取り付け部分やジョイントなど形状が決まっている箇所は必須形状としてモデル配置指定。
そして、必須形状含め自動生成してもよい範囲を指定する。
今回はまったのは、必須形状は生成不可範囲しておかないと必須形状も作り替えてしまう。
意外と生成可能範囲のモデリングがメンドーだったりする。
荷重条件
強度解析結果を元に形状を自動生成するので
支持方法や荷重条件を付与してあげる必要があるが最小限の機能しか無いのでお気楽。
また、荷重条件は複数設定できるので
1つのSTUDY内に考えられる全ての荷重条件を設定しておいた方が所望の形状が生成される
可能性が高い。
おおおお、有機的で生物の骨格みたいだ。
そんな設定をしてジェネレーティブデザインを開始するんだが
クラウド内で動作するのでPCの電源はOFFってもOK。
通常のCAE解析と同じで複数回解析を行い収束をするまで続くのでぼーっと形状生成過程を
見ていても楽しいから暇なときは見ていると良いかも。
っで、完成した形状は・・・
これって、切削加工は絶対無理だしという有機的な形状。
もちろん3Dプリンターでは普通に量産できるけどね。
ジェネレーティブデザイン機能、まだまだ人の力が必要。
講習会の宿題を週末に自宅でやった。
形状生成可能範囲内で自分の想定している外形で生成させるのはムッチャ難しい。
極力欲しい外形形状を形状生成可能範囲で指示しておかないと想定外の範囲で形状が出来る。
また、繰返し回数が少ないのに収束してしまうと
どうみても解析不十分だ!って怒りたくなる形状生成途中っぽい状態終わる。
今回の宿題で生成した形状をFDMな3Dプリンターで造形っしたものはこんな感じ。
(全体形状は守秘義務に関わるので掲載できない)
条件設定さえ頑張れば希望する結果がでる。
今回の講習会受講と宿題でわかったことは
- ジェネレーティブデザイン機能で生成可能範囲は極力自分が欲しい外形形状にする。
- 必須形状のジェネレーティブデザイン生成形状接続部は大きなRなどを付け生成形状が
接続しやすいようにする。 - 荷重条件は考えられる全ての荷重を複数設定する。
最低限上記をやれば、そこそこ狙った結果が出てくる。
さて、今後は業務で試行していこうと思う。
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